三国志と、三国志演戯ってどう違いますか?それと、どの作家のものが読みやすい(又は面白い)でしょうか。読まれた方、お願いします。
三国志は陳寿が編纂した三国時代の史実を記した正史です。
元々は私撰でしたが後に正史とされました。
三国志演義は羅漢中が正史や口伝をもとに書いた歴史小説です。
講談として人気がありました。
面白いのは陳瞬臣さんの作品です。
「秘本三国志」「諸葛孔明」「曹操」「曹操残夢」
これらはいずれも傑作です。
簡単にいうと、『三国志』は歴史書で、『三国志演義』は小説です。なお岩波文庫に収められている『三国志』は後者の『演義』のほうです。歴史書の『三国志』はちくま学芸文庫からしか出ていません。
『三国志』はなにしろ歴史書ですから、小説のつもりで読むと大ていは挫折します。もっとも『演義』のほうも、記述がすこぶる淡々としているので、あれがイヤだという人は少なからずいます。読まれるなら立間祥介訳(徳間文庫)か井波律子訳(ちくま文庫)がいいでしょう。
日本人作家のものは知らないけど、唯一読んだのが吉川英治のもの。個人的にはこの作家あまり好かないが、読んだ人の評判は「おもしろい」とか「読みやすい」というものが多いようです。これは講談社文庫から出ています。
あと、細かいことをいうようですが、演戯じゃなくて演『義』です。演戯だとなんとなく福田恆存の評論みたいだ。たぶん変換ミスだと思うけど、なぜかみんな間違えますね。
三国志
陳寿という当時の人物が編纂した歴史書。
無駄な話や信憑性の疑わしい逸話などを極力削って
簡潔で明瞭な内容に仕立て上げた非常に評価の高い歴史書です。
あまりの出来の良さに、当時これを読んだ他の人が
自分が書きかけている歴史書を恥じて破り捨てたという話まであります。
個人的に編纂された物ですが後に国家の正式な歴史書となりました。
三国志演義
明代に羅貫中という作家(または複数人の作家)が
三国志に関わる逸話などをまとめて書き上げた小説。
歴史の流れを押さえながら民間伝承や講談の話を面白く取り入れ
当時「小説」というものが俗悪と評されていた中で
知識人層にも幅広く読まれていた非常に評価の高い作品です。
一般的に三国志と言われればこれを指すケースが多いです。
最初に読むなら吉川英治の小説「三国志」がお勧めです、
読むのが苦痛に感じたら横山光輝の漫画。
歴史は歴史、小説は小説で楽しみ
歴史を語り合っている場に小説の話を持ち出したり
歴史の内容を持ち出してこれだから小説は…とやらかすような
阿呆で無粋でつまらない人間にはならないように気をつけましょう。
ガンダムやパンチラアニメまで楽しむかどうかはあなた次第。
三国志→魏を正統とした、辞書みたいなもの
演義→蜀を正統とした、フィクション
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