北方謙三著、三国志を読み終えました。諸葛亮孔明の死後、蜀や呉が滅びてゆく過程が知りたいのです。
おすすめの作品を教えて下さい。
小説としてはちょっと半端なんですが、柴田錬三郎の「柴錬三国志 英雄生きるべきか死すべきか」があります。
柴錬はニヒルなくせに「三国志」が大好きで、子供用から大人用まで何度も書いていますが、その集大成「英雄ここにあり」は、諸葛孔明が出師の表を提出して北伐行に出る場面で終わっています。
「生きるべきか~」は、連載誌を変えて書かれた続編で、魏と呉に急に攻め込まれたのに、諸葛丞相がいない!……という場面からスタート。中巻で孔明が死に、下巻は孔明没後が描かれています。
半端……というのは、本来「三国演義」は全120回なんですが、この小説は119回までで終わっているからです。
魏が司馬一族によって乗っ取られたところで完結。本当なら後一回で、呉が征伐されて西晋の統一となるはずなんですが……。
でも吉川三国志の影響で、孔明の死でストーリーが終了する作品が多いので、ここまで描いている作品は貴重ですね。
現在は集英社文庫より、「英雄ここにあり」と合本されて、「英雄三国志」全6巻で売られています。
「生きるべきか~」のみ読みたければ、4巻目からがそうです。
無論、岩波文庫なり、徳間文庫なり、光文社文庫なりで出版されている、「完訳三国志演義」なら120回目までちゃんと翻訳されていますけどね。
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