最近、三国志を読んでいます。手に汗握るシーンも数多くあり、興奮しますね。
ところで、三国志の中ではいろいろな計略が出て来ますが、
「埋伏の毒」とか「空城の計」とか。
あれは誰が名付けるのでしょうか。
また、史実でもカッコいい計略が実施されたのでしょうか。
空城計は兵法三十六計に入っている計略ですね。横山三国志で人物の顔の見分けが付かないのは仕方ありません。孔明と趙雲の顔さえ覚えておけば基本的に支障はありませんよ。
正史三国志でのカッコ良い計略というと…質問者様がどこまで三国志を読んでるか知りませんが、赤壁の戦いでの火計。東南の風を吹かせたとか埋伏の毒を逆手に取ったという部分は無いですが、偽の投降で曹操陣営に接近して火を放ったという部分は正史にも記録が残っています。さらに呂布に行った水攻め、張遼の800騎での奇襲なんてのも正史に記録されていますよ。
個人的に鳥肌が立つほど凄いと思ったのは賈詡(カク)という男の計略(というか戦術眼)。賈クは張繍という人物に仕えていたのですが、あるとき張繍は曹操と戦をします。戦闘の最中、ある日突然曹操は軍を撤退させます。張繍は精鋭を率いてこれを追撃しようとしますが、賈クは「今追撃したら100%負けるぜ」と断言。しかし張繍は聞き入れず、大敗北を喫して戻ってきます。ここで賈クは信じられない言葉を吐きます。
賈:「おかえり。さぁ、今すぐもう一回追撃しに行ってこい。次は絶対勝てっから」
張:「いやいやいやwさっきは負ける言うて今度は言ってること逆やん」
賈:「さっきとは状況が違うの。ゴタゴタ言わず行ってこい」
結局張繍はこの言葉を信用し、敗残兵を掻き集めて追撃を開始。今度は勝利を得ます。精鋭を引き連れたときは負けると予言し、敗残兵を引き連れると勝ててしまった。張繍は当然疑問に思い、賈クに詳細を聞いてみます。賈クは答えます。
「単純なこと。あんたは戦上手だけど曹操ほどじゃあない。敵軍は撤退し始めたとはいえ、殿(しんがり)は曹操自ら務めているはず。大将が負けてるうえに敵も精鋭。負けるに決まってる。じゃ何故次は勝てたか。曹操の撤退は軍略的な敗北ではなく国内の異変によるものだろう。追撃も破ったことだし、今度は殿は別な将軍に任せて急いで帰ろうとするに違いない。別な将軍が誰であれあんたほどの戦上手はいないだろう。だから敗残兵でも追撃させたってわけだ」
彼我の将軍の戦力分析、素早い状況判断、そして勝ち負けまで言い当てる。天才です。賈クは人間の心理を分析することに非常に長けていて、曹操に降伏した後もその判断を誤ることは1回もありませんでした。
漫画の方ですか、活字の方ですか?私は前者ですが。
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